戻る 大阪府の怪異伝承23件
悪龍(龍泉寺)
この地にある池には龍が住んでいた。蘇我馬子が寺を建てたが、龍によって池は枯らされてしまった。後にこの地を訪れた弘法大師の祈祷で雨が降り、池に水が戻った。
あごなし地蔵(東光院 萩の寺)
小野篁おののたかむらが隠岐の島にながされ、阿古という農夫の世話になった。阿古は歯を患っており、小野篁は病が治るように地蔵を作った。阿古の病は治り、アコナオシがなまってアゴなしとなったと伝わる。廃仏毀釈により、隠岐の島の地蔵は粗末な扱いをされたため、現在はこちらにある。
安倍晴明(安倍晴明神社)
安倍晴明生誕の地とされる。
蟻通神(蟻通神社)
穴の空いた玉に糸を通す難題を与えられた中将が、アリを使って通すことで解決した。それが社名の由来と枕草子にある。また、紀貫之が通りかかった際に雷に見舞われ、車の中で和歌を詠んで難を逃れたという話もある。
池から出現した仏(五條宮)
五條宮の毘沙門池から御尊像が出現したことがあった。今は池を示す碑だけがある。
犬鳴山(七宝瀧寺)
830年、漁師が鹿を取ろうとしたが、猟犬が吠えたために仕損じた。なおも吠え続ける犬を切りつけたが、犬の首は漁師を狙っていた大蛇に噛みつき、絶命した。漁師は自らの過ちに気づき、出家した。このことより、山は犬鳴山となる。
牛石塚(牛石古墳)
牛石古墳は、地面に出た部分の石が牛に見えることから、石を切ると血が流れたという伝説があるらしい。現地の説明板には特に記載もない。血の流れた池は大方池といい、現存する。
遠方の寺の火事(浄信寺)
浄信寺の智誉上人が蓮池で廬山東林寺(中国江西省)の火事が映されているのを見て、水をかけて消したと言われている。
閻魔王(長寶寺)
長寶寺の尼である慶心は閻魔から地獄に呼ばれ、地獄の様子を見聞し、生きている間に行う仏の道の修行が大事であることを諭された。慶心は生き返り、その様は「よみがえり草紙」に記されている。
髪切山(慈光寺)
生駒山中に住み、人を襲っていた夫婦の鬼を、役行者が法力で改心させた。鬼に髪を切らせて従えるようになり、このことから髪切山といわれるようになった。
河太郎(洲到止渡し場)
洲到止すどうし渡場が神崎川にあり、ここは河太郎の渡場と呼ばれていた。カッパ(河太郎)が殺され、仲間が復讐に来たため、河虎宮を立てて祀ったために、そう呼ばれていた様子。現在は渡場はなくなり、跡に碑だけが残る。河虎宮もそれらしきものはない。
吉兵衛狸(榎木神社)
昔、だんじり囃子の真似がうまい狸が住んでいた。願い事が叶えられると、だんじり囃子が聞こえると言われる。ここは稲荷ではあるが、神の使いは吉兵衛狸である。
葛の葉(信太森葛葉稲荷神社)
安倍晴明の母である葛の葉は狐であり、正体を知られたため家族の元から去らねばならなくなった。この葛の葉が祀られている。
首截地蔵
この付近には辻堂があったが、夜な夜な怪奇なことがあった。ある夜、通行人が出くわした化け物を切ったが、朝になって確認すると切られたのは地蔵だった。それ以来、首截地蔵くびきりじぞうと呼ばれている。
桑原の雷(西福寺)
桑原にあった井戸に雷が落ちた。蓋をされたため、雷は帰れない。逃がす代わりに二度と桑原には落ちないことを約束させた。この井戸は今も西福寺にある。
鯉塚(大長寺)
淀川で取れたという、六尺もある巴の紋のついた鯉を葬った塚と言われている。
牛王尊
四天王寺を建立する際、石材を運んできた牛が運び終わると石になってしまった。牛王尊(ごおうそん)では、その巨石が祀られている。
狭山池(龍神社)
狭山池の中には龍神社がある。かつて存在した淵を改修工事で埋める際にけが人が出たため、池内に新たに龍神淵を作った。日本最古のダム池でもある。
信太の森(聖神社)
信太の森には、化け狐が住むと言われてきた。安倍晴明の父・保名も、白狐である晴明の母・葛乃葉に聖神社に参拝する際に出会ったとされる。
壺井の井戸(壺井八幡宮)
源頼義・義家が東北地方で戦っていた際、飲水の不足に苦しめられた。大杉の根本を石清水八幡に祈って弓で突くと、清水が吹き出した。軍勢は戦いを続けることができ、この清水を壺に入れて持ち帰り、井戸に埋めたのが壺井の井戸。このあたりの地名も香呂峰から壺井と改められた。
阪神優勝の狛虎(大江神社)
元々あった狛虎は一つしかなく空襲で破損してしまっていたが、2003年に一対の狛虎として復活させた。その年、阪神が優勝した。
白狐化石(舊府神社)
猟師に追われた白狐がこの石に隠れた、または化けたとされる。
龍の井戸(四天王寺)
天竺に繋がり、龍が住むと言われている。
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