戻る 和歌山県の怪異伝承11件
安珍・清姫伝説(道成寺)
思いを寄せた安珍が寄らずに立ち去ったため、清姫が大蛇に姿を変え、鐘の中に隠れた安珍を焼き殺したという伝説がある。
和泉式部への返歌(伏拝王子)
伏拝王子ふしがみおうじは熊野古道の神社である九十九王子の一つ。和泉式部が熊野本宮に参拝しようとここまで来たが、月の障りで断念しようとし、悲しみを表す歌を詠んだ。夢に現れた熊野権現は返歌で拒まないことを告げ、式部は参拝を果たすことができた。
黄金の大蛇(蛇岩大明神)
黄金の蛇が横たわっていたが、僧は気にせず跨いで通ろうとした。しかし、その蛇は神の化身であり、姿を大きく、また小さくしてみせた。僧が非礼を詫びると、その姿を消した。蛇の消えた辺りの岩を蛇岩として祀るようになった。僧は弘法大師である。
小栗判官(湯の峰温泉のつぼ湯)
横山家の照子姫と恋に落ちた小栗判官は、横田家に毒殺される。閻魔大王に同情され、餓鬼阿弥の姿で現世に戻り、照子姫の助けで元の姿に戻った。このうち、湯治をおこなったのがつぼ湯と言われる。
おこべさん(宇賀部神社)
宇賀部神社は、神武天皇と対立した名草戸畔なぐさとべの首級を祀るとされる。頭の宮、「おこべさん」と言われている。
男之水門(吹上神社)
神武東征の折、神武天皇の長兄である彦五瀬命ひこいつせのみことは、長髄彦ながすねひことの戦いで矢傷を受け、この水門で雄叫びを上げて亡くなった。それよりこの地を男之水門おのみなと、または雄水門という。
河童(近露大橋)
日置川には河童が住んでいると言われており、河童橋とも呼ばれる近露大橋には河童の像がある。
コサメ小女郎(龍神村小又川)
龍神村にあるオエガウラ淵に住む妖怪。コサメ(魚)が妖怪化したものであり、人を食らっていた。オエガウラの詳細は不明。
天狗(興国寺)
焼き討ちによって失われた興国寺を、一夜にして天狗が再建したという伝説がある。その話にちなんだ天狗堂がある。
天狗の手形(福勝寺)
天狗が観音様に言われ、悪さをしないと誓ったものとされる手形がある。
捻木ノ杉
安珍を追って蛇になった清姫が巻き付き、捻れさせた杉。
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