歌に詰まって落ちた将門の首

滋賀の愛荘町に歌詰橋という橋があります。実はこの橋、平将門の首がここに落ちたという伝説を持つ橋です。

将門の首を挙げた俵藤太が京都に来る際、首が関東から追いかけてきた。しかし、俵藤太から歌を読むように促され、首は歌に詰まってここで落ちたと言われています。
歌など無視して襲えばいいのにと思うのですが、上の句を告げられたら下の句を返さねばならないなど、怨霊にも何か縛られる法則などがあるのでしょうか。

橋の説明

この首は橋の近くに葬られました。橋から少し南にある、普門寺の裏手にある塚がそれで、地元では将門塚と呼ばれているのだとか。
しかし、宇曽川が氾濫したときに首は川に飛び込んだが、荒神山で力尽き、そこに祀られているという話もあるようです。これは荒神山が昔は「平流山」と書かれていたところから、平が流れ着いたということが連想された結果なのかもしれません。

実際の所、将門の首は京に運ばれてさらし首になっているはずですので、ここの伝承とは話が合いません。また、東京の方で有名な首塚は、京から飛んできた首を埋めたとなっていますので、各地の伝承同士で矛盾することになっています。

なお、現在は改装中でした。
ただ、案内板によると以前は丸太の橋で石橋ではなかったようですので、形は全然違ったことでしょう。

改装中で、遠景はよく分からず
今回の場所はこちら


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