要石というのは、地表に出ている部分は一部だけで非常に根の深い石がそう呼ばれることがあります。これで地震を起こすオオナマズを封じているというわけです。ところが、鹿嶋神社には大鰻(おおうなぎ)を封じる要石があるそうで。 越生町古池には昔大きな池があり、大鰻が住んでいて、鰻が暴れると地震が起こると言われた。村人は池に地震の神である鹿島様を祀り、要石を置いて鰻を鎮めたという。 大鰻 | オオウナギ | 怪
続きを読む讃岐の大魚
景行天皇のころ、土佐の海に怪魚がいたそうです。 昔、景行天皇の御代に、悪事を繰り返す大魚が土佐の沖にいた。天皇は日本武尊の子供である霊子に討伐を命じた。霊子は悪魚を退治し、その後讃留霊王と呼ばれて慕われた。里人は悪魚の祟りを恐れて地蔵堂を建立した。 悪魚,大魚 | アクギョ,タイギョ | 怪異・妖怪伝承データベース 景行天皇は12代天皇。日本書紀では在位六十年、106歳で亡くなったとされています。
続きを読む生きている木製の神馬
神馬というのは、神様の乗る馬です。祭事に使われるのですが、馬を飼うのも奉納するのも大変なので、木製の馬を代わりに奉納したり、もっと簡素化したものとして絵馬が使われたりします。 さて、今回調べたのは以下のものです。 真観寺の絵馬の馬が田畑を荒らしたので、前足を切った。 馬 | ウマ | 怪異・妖怪伝承データベース この真観寺さんは、埼玉県にあります。しかし絵馬に関する伝承のようなものは、調べたのです
続きを読む笹無山
平安時代末期、西国でまだ勢力を誇っていた平家でしたが、現在の岡山のあたりまで源氏は進出してきました。舟のない源氏は平氏を追えないでいました。この時、源氏のために浅瀬の位置を教えた若者がいました。しかし、源氏方の武士佐々木盛綱は、この若者への恩を仇で返しました。情報を漏らさないように殺してしまったのです。 年老いた母親は半狂乱になり、「佐々木憎けりゃ笹まで憎い」と血まみれになりながら山にある笹をすべ
続きを読む対馬の赤牛
廃寺となった対馬(たじま)の福泉寺の奥に古池があり、そこから赤牛が現れて寺に泊まったものを食い殺す、ということが度々ありました。 斎藤龍興の三男和泉守良孝がこの福泉寺に泊まり、念仏を唱えていると、赤牛が女になって訪ねてきた。この赤牛を念仏で鎮め、この地に賢叟(けんそう)大和尚として龍渓院(りゅうけいいん)を開山したというのが縁起となっています。 ただ、日本昔話などでは良孝は美濃の武将となっています
続きを読む愛宕さま
東に向けて建てた愛宕さまの祠の向きが、何度戻しても一晩で南向きになるというものです。 百姓一揆によって殺された若殿の遺体を家来が葬った。そこに地主が祠を建て愛宕さまとした。しかし祠の扉はいくら東に向けても、南になっている。これは若殿の家の墓がある方向である。 愛宕さま | アタゴサマ | 怪異・妖怪伝承データベース 場所の手がかりが少なすぎですが、探してみました。どうやら若殿とは、遠山氏の若殿のよ
続きを読む安徳様の火玉
平安時代の末期、源平合戦で壇ノ浦で亡くなったとされる安徳天皇に関わる話になります。 山から夜な夜な火の玉が飛ぶ。ところが、火の玉は陸地にいる人には見えず、海上に出ている漁夫にのみ見える。里人はこれを安徳さまの火玉と言って尊崇している。 火の玉,安徳さまの火玉 | ヒノタマ,アントクサマノヒダマ | 怪異・妖怪伝承データベース この話が語られていたというのは長崎県飯盛町で、現在の諫早市です。しかし、
続きを読む人食い狸ー犬の宮
高安山の舞台岩の由来。 (中略)若者が乙女の身代わりになって耳を澄ましていると、集まってきた狸が丹後の国の鬼一坊の雄犬雌犬にきかせるな、と歌っているのを聞き、その犬たちを連れてきて狸を退治させた。狸が踊ったのが舞台岩 悪霊,狸,鬼一坊 | アクリョウ,タヌキ,オニイチボウ | 怪異・妖怪伝承データベース 人食い狸の話です。この話には、高安山、舞台岩という場所に関する手がかりがありますので、調べてみ
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